日本の冒険家がオーストラリア大陸の南北3700キロをバイオ燃料を入れた中古車で走破し、バイオ燃料の活用を呼びかけました。
オーストラリア大陸の南北縦断を行ったのは、東京・豊島区の冒険家、前橋靖さんです。前橋さんは1970年代に生産されたイタリアの中古車を日本から持ち込み、今月8日に北部のダーウィンを出発しました。
燃料にはバイオエタノールが10%配合されたガソリンを使い、18日、3700キロ離れた南部アデレードに到着し、仲間の出迎えを受けました。
バイオ燃料は二酸化炭素の排出量が一般のガソリンより少なく、地球温暖化や大気汚染の防止に効果があるとされ、日本では環境省が販売促進の支援事業を行うなどしていますが、普及は進んでいません。
今回の縦断で前橋さんは、エンジンフィルターをバイオ燃料用に換えるなど必要な整備を事前に行ったうえで臨み、走行に支障はなかったということです。
前橋さんは「古い車でもバイオ燃料で走れることが実証できた。日本でバイオ燃料が普及しないのなら、途上国に提供することも含めて検討すべきだ」と話していました。