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福島第一原発 非常用冷却装置が事故前年まで起動しにくい設定

日付: 2017-03-13
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6年前の東京電力福島第一原子力発電所の事故で、最初にメルトダウンした1号機では重要な非常用の冷却装置が事故の前年まで30年近く起動しにくい設定になっていたことがわかりました。その結果、経験者がいない状態で対応を迫られることになり、専門家は「経験不足が事故の拡大を防げなかった背景となった可能性がある」と指摘しています。

福島第一原発1号機の「イソコン」と呼ばれる非常用の冷却装置は6年前、地震のあと自動で起動し運転員の操作によって原子炉を冷却していましたが、津波で電源が失われた後は稼働状態を見誤るなど十分に生かすことができず、その後1号機はメルトダウンし水素爆発を起こしました。


NHKが東京電力の関係者や情報公開請求などを通じて取材したところ、1981年にイソコンが起動しにくくなる設定の変更が行われていたことがわかりました。


イソコンはトラブルなどで原子炉の圧力が高まると自動で起動しますが、このときの設定変更では原子炉の圧力を下げるための別の機器が先に動くようになり、その後30年近く、トラブルがあってもイソコンが作動した記録は見つかりませんでした。


事故の前の年、安全対策の見直しで今度はイソコンが起動しやすい設定に変更されましたが、その後も実際に動かす試験は行われず、福島第一原発ではイソコンを動かした経験者がいない状態で事故対応を迫られることになりました。


東京電力は1981年の設定変更について、記録が残っておらず理由を確認できないとしたうえで実際に動かす試験を行わなかったことについては、「イソコンに損傷などが生じると放射性物質を外に漏らすリスクがあった」とし、研修などで知識を習得していたとしています。


原子力工学に詳しい法政大学の宮野廣客員教授は「装置は実際に使ってみないと使えず、こうした経緯が事故の拡大を防げなかった背景となった可能性がある。ほかの原発にもある安全設備についても試験や訓練の在り方を見直す必要がある」と指摘しています。

東電OB 動かすこと躊躇する装置

イソコンを実際に動かす試験が行われてこなかった背景について、東京電力の元幹部でビジネス・ブレークスルー大学の二見常夫教授は「イソコンは、万一損傷などが生じると放射性物質を外に漏らすおそれがあり、作動するとごう音とともに大量の蒸気を出すため、周辺住民に不安を与えるとして動かすことを躊躇(ちゅうちょ)するような装置だった」と話しています。

規制庁「動作試験 リスク踏まえ調査・検討したい」

原子力規制庁はNHKの取材に対し、「実際に装置を動かす試験は慎重な検討が必要だが、アメリカは原発の運転中に実際に動かす試験を行っており、リスクも踏まえながら調査・検討したい」としています。


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