中国政府は、深刻な問題となっている大気汚染について、「解決には比較的長い時間が必要だ」と認めたうえで、一部の地域では対策をきちんと取っていないとして、管理や監督を強める方針を示しました。
中国の陳吉寧環境保護相は、北京で開かれている全人代=全国人民代表大会に合わせて、9日、記者会見しました。
この中で陳環境保護相は、大気汚染の現状について、政府が本格的に対策に乗り出した2013年と比べると、去年は、大気汚染物質PM2.5の平均濃度が、首都・北京で18%下がったほか、ほかの多くの地域でも大幅に改善したと強調しました。
その一方で、今後の見通しについては、「この問題は2、3年という短い時間では解決できない。比較的長い時間が必要だ」と述べ、原因となっている石炭の利用や車の排気ガスの削減に引き続き取り組むと説明しました。
また、陳環境保護相は「各地方は多くの対策を進めているが、問題がないとは言わない。一部の地域では末端レベルがきちんと仕事をしていない」と述べ、管理や監督を強める方針を示しました。