パルミラ遺跡破壊の最新映像 ロシア国営テレビが放送
日付:
2017-03-07
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シリアの政府軍が、ロシア軍の支援を受けて過激派組織IS=イスラミックステートから奪い返した、世界遺産パルミラ遺跡の最新の映像を、ロシアの国営テレビが放送し、古代ローマ時代の円形劇場の中心部が破壊されて、崩れ落ちていることが確認されました。
シリア中部にある世界遺産パルミラ遺跡は、去年3月に過激派組織ISから政府軍が奪還しましたが、12月に再びISに制圧され、遺跡の破壊がさらに進む懸念が高まっていました。
政府軍は2日、ロシア軍の支援を受けて遺跡を奪い返したと発表し、ロシア国営テレビの取材班が現地に入って、3日に遺跡の最新映像を放送しました。
映像では、古代ローマ時代の円形劇場の中心部が破壊されて崩れ落ち、劇場の舞台の上に石材が散らばっている様子が映し出され、ISがイスラム教の極端な解釈に基づいて行った破壊の状況が確認されました。
パルミラ遺跡では、ロシア国防省が先月公開した上空からの映像で、円形劇場のほかに16本の石柱からなる「四面門」も大きく破壊されたことが確認されています。
パルミラの郊外では、依然として政府軍とISの戦闘が続いているほか、市街地には、数多くの地雷が仕掛けられていることから、遺跡の被害の実態についての本格的な調査には時間がかかるものとみられます。