ASEAN経済共同体 あすで発足1年 通関手続きなど課題
日付:
2016-12-27
閲覧:
6
ASEAN=東南アジア諸国連合に経済共同体が発足して31日で1年を迎えますが、国境での通関手続きが煩雑など課題も多く、各国は企業が進出しやすいビジネス環境の整備を急ぐことにしています。
ASEANに加盟する10か国は、さらなる経済成長に向けて去年12月、人口6億の経済共同体を発足させ、31日で1年を迎えます。
域内の関税はインドネシアやタイなど6か国間で撤廃され、経済成長が比較的遅れているカンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナムの4か国でも再来年(2018年)1月までにほぼすべての関税が撤廃される予定です。
一方で通関手続きについては各国ごとに申請書類が異なるうえ、国境を越える車を対象にした規制が残っているため、一部を除いて国境で別の車に荷物を積み替える必要があるなど、手続きが煩雑だという課題もあります。
また、ASEAN加盟国の企業でも自国以外の小売業などに投資する際の規制は残っており、当初の目標より自由化が遅れています。
このため各国は具体的な対応策を盛り込んだ行動計画に沿って自由化を急ぐことにしており、企業が進出しやすいビジネス環境を整備できるかが課題になります。
ジェトロ=日本貿易振興機構のバンコク事務所の伊藤博敏さんは「日本企業も含め企業は即効性のあるビジネス環境の整備を求めており、ASEAN各国が期限を守って自由化の作業を進めていくことが重要だ」と話しています。