中国、沿海部の上海と南西部の雲南省昆明とを結ぶ総延長2200キロ余りの高速鉄道が28日開通し、中国政府としては、今後、昆明をラオスやベトナムなどと結ぶ国際鉄道網の拠点として整備し、開発を進める方針です。
開通したのは、中国の上海と雲南省昆明との間、2252キロを結ぶ高速鉄道で、国営テレビは、新しく建設された昆明南駅から28日出発した列車の様子を大きく伝えました。この区間の高速鉄道は、最高時速350キロで走るよう設計されていて、当面は300キロで走り、特急列車でおよそ34時間かかっていたこれまでの所要時間が短縮され11時間程度になるということです。
中国の高速鉄道の営業距離は、およそ7年をかけて建設された今回の区間を含めると、世界で最も長い2万キロ余りとなり、日本の新幹線の営業キロ数およそ2900キロを大きく上回ります。
中国政府は、今後、昆明を中国とラオスやベトナム、それにミャンマーなど東南アジアの国々とを結ぶ高速鉄道の拠点として整備し、発展の遅れた内陸部の開発も進める方針です。
中国の隣国ラオスでは、今月25日、首都ビエンチャンと雲南省を結ぶ鉄道の建設が始まっており、中国政府としては、昆明を拠点に中国の高速鉄道を外国に普及させる足がかりにしようという狙いもうかがえます。