中国の習近平国家主席が11日、北京で演説し、「いかなる人物も政党も、中国の領土を分裂させることは絶対に許さない」と述べて、独立志向が強いと見なす台湾の蔡英文総統を強くけん制しました。
習近平国家主席は11日、北京の人民大会堂で、清朝を倒した辛亥革命を起こし、現在は台湾の野党の国民党を創設した孫文の生誕150年の記念式典で演説しました。
この中で習主席は、孫文について「一貫して国家の統一と民族の団結を断固として守り、国家や民族の分裂につながる言論や行為に反対していた」と、その業績をたたえました。そのうえで、台湾問題について「いかなる人物や政党であれ、中国の領土を分裂させることは絶対に許さない」と述べて、独立志向が強いと見なす台湾の蔡英文総統を強くけん制しました。さらに、習主席は「中国大陸と台湾はともに1つの中国に属するという考え方を認めさえすれば、われわれは交流していきたいと思っている」として、蔡英文政権に対して、改めて「1つの中国」の考え方を受け入れるよう求めました。