日本と中国の主要企業の経営トップらが意見を交わす日中CEOサミットは、2日、双方が第三国の市場での協力を推進することなどを盛り込んだ声明を採択しました。ただ、中国側からは、AIIB=アジアインフラ投資銀行に日本が加盟するよう、経済界から政府に働きかけるべきだという意見も出されました。
経団連などが北京で開いた日中CEOサミットには、両国の主要企業の経営トップや政府の元高官らおよそ60人が出席し、2日目の2日は、貿易や投資などをテーマに意見を交わしました。
その結果、双方が第三国の市場での協力を推進することや、IT技術を活用したビジネスモデルの革新に向けてロボットや人工知能など幅広い分野で連携できるよう追求することなどを盛り込んだ声明を採択しました。
ただ、中国側の出席者からは、中国が主導して去年設立したアジアのインフラ建設を支援する国際金融機関のAIIBに日本が加盟するよう、経済界から政府に働きかけるべきだという意見も出されました。
サミットに出席した経団連の榊原会長は「信頼関係と具体的な話が進展し、これからは日本から中国への投資が拡大に向かうと期待している」と述べてサミットの成果を強調した一方、AIIBについては、「ADB=アジア開発銀行との協調が重要だ」と述べるにとどめました。