中国の先月の新車の販売台数は、政府の販売刺激策を受けて、去年の同じ月と比べて20%以上の高い伸びとなり、業界団体は、ことしの年間の販売台数が当初の予測を上回る2700万台以上になるという見通しを示しました。
中国自動車工業協会によりますと、先月の中国国内での新車の販売台数は、およそ256万4100台で、去年の同じ月と比べて26.1%増加しました。これは減税などの政府の販売刺激策を受けて小型車やエコカーの販売が大幅に伸びたことや、SUV=多目的スポーツ車への買い替え需要が根強いことなどが影響しています。この結果、ことし1月から先月までの販売台数は1936万台余りで、去年の同じ時期と比べて13%以上増えました。
業界団体は、ことしの年間の販売台数を、当初はおよそ6%の伸び率と予測し、2600万台程度を見込んでいましたが、販売台数が3か月連続で20%を超える高い伸びとなったことから、最終的には2700万台以上になるという見通しを示しました。
一方、来年については、中国自動車工業協会の幹部は、記者会見で、政府の減税措置が年内に終了することに触れ、「政策が無くなれば、伸び率は最高でも2%で、0%にとどまる可能性もある」と述べました。そのうえで、「自動車業界は、工業分野の代表格で、影響が中国経済全体に及ぶので政策を続ける必要がある」と述べて、来年以降も販売刺激策を続けるべきだという考えを示しました。