明仁天皇が8日、ビデオメッセージを通じて生前退位への意向を示したことについて、韓国メディアが集中的に報道しています。
韓国の日刊紙、京郷(キョンヒャン)新聞は、「日本皇室が、200年ぶりの生前譲位となる可能性が高くなった。平和憲法を守ってきた明仁天皇が生前退位への意向を示したことは、安倍政権が進めてきた改憲への動きにも大きな影響を与えるものとみられる」と報じました。
1989年に第125代天皇に即位した明仁天皇は、11歳のときに敗戦を経験したことで日本が戦争を起こしたことが過ちであったことを痛感したとするなど平和を強調してきました。安倍首相の平和憲法改正への動きとは対照的な姿勢でした。今回の生前退位表明も、3日に発足した第3次安倍第2次改造内閣と関連性があるのではないかという分析があり、注目を集めています。
一方、韓国の大手日刊紙、中央日報は、「明仁天皇は、様々な形で韓国への親近感を示している。2012年9月には、韓国訪問を望んでいると発言している」と紹介し、これまで実現していない明仁天皇の韓国訪問が実現するのかについても注目が集まっています。