シカゴ先物取引所のトウモロコシ、小麦、大豆の期価は12日の上昇と下落が一致しなかった。
この日、シカゴ先物取引所のトウモロコシ市場の取引が最も活発だった12月の契約は、前日比11セント上昇し、1.61%上昇した。小麦の12月契約は1蒲式耳あたり8.5875ドルで、前日比10.75セント下落し、下落幅は1.24%だった。大豆の11月契約は、前日比76セント上昇し、上昇幅は5.38%だった。
米農務省が同日発表した9月の作物成長報告書は、トウモロコシ、大豆の収穫面積と単産を引き下げ、トウモロコシ、大豆の期価上昇を招いた。
報告書は米国トウモロコシの収穫面積を90万エーカーから8950万エーカーに引き下げ、大豆の収穫面積を60万エーカーから8720万エーカーに引き下げた。一方、報告書は米国のトウモロコシの単産を2.9蒲式耳から1エーカー当たり172.5蒲式耳に引き下げた。大豆の単産は1エーカー当たり50.5蒲式耳に1.4蒲式耳を下げた。報告書は2022年の米国トウモロコシ生産量を139.44億蒲式耳と予測し、前年同期比4億1500万蒲式耳を減少させた。大豆の生産量は46.33億蒲式耳で、前年同期より1.38億蒲式耳減少する見込みだ。
米国農業省が発表した「世界農業需給評価報告書」は、2022-2023年度の米国トウモロコシの期末在庫を12億1900万蒲式耳に引き下げ、米国トウモロコシ需要総量を2億5000万蒲式耳削減した。このうち飼料使用量と輸出量はそれぞれ1億蒲式耳低下し、米国エタノール生産トウモロコシの圧搾量は5000万蒲式耳低下した。
報告書は、世界の2022-2023年度のトウモロコシ生産量を11億7200万トンと予測し、具体的にはウクライナのトウモロコシ生産量を3150万トンに引き上げた。トウモロコシの輸出量は1300万蒲式耳に引き上げられ、50万トン増加した。EUのトウモロコシ生産量を5880万トンに引き下げ、輸入量を1900万トンに維持した。
報告書は2022-2023年度の米国大豆需要を9300万蒲式耳から44.33億蒲式耳に下方修正し、前年同期比700万蒲式耳増加した。具体的には圧搾量を2000万蒲式耳、輸出量を7000万蒲式耳、在庫を300万蒲式耳に引き下げた。
小麦の輸出供給は黒海地区が緩和され、非黒海地区が逼迫している。報告書は2022年にロシアの小麦生産量が300万トンから9100万トン、ウクライナの小麦生産量が100万トンから2050万トン増加すると予測している。報告書は2022-2023年度のロシア小麦の在庫量を1540万トンと予測し、1990年以来最大の在庫量となった。
報告書は黒海以外の輸出国の小麦在庫を35万トン引き下げ、欧州の小麦飼料消費を100万トン引き上げる。
報告書は2022-2023年の米国小麦期末在庫を維持し、6億1000万蒲式耳であり、輸出量は米国農業省の8億2500万蒲式耳輸出予測と一致する見通しだ。
米農務省は9月30日、米国の最終小麦生産量を発表する。
市場分析機関は、報告書が今後30日間の農産物の期価の行方を左右し、中秋節までの市場の見通しが積極的になるとみている。